第3回ゆに句会から

ゆに句会の第3回(10月)を開催しました。今回の題は「けむり」と「挟む」です。
「けむり」の句は、あちらこちらで発想豊かなけむりが立ち込め、「挟む」は何をどう挟んだのか、読みの広がる句が多かったです。選句後の句評も回を追うごとに盛り上がりを見せてきました。人気句を抜粋し紹介します。

「けむり」

論破にはいたらず水色のけむり  芳賀博子

七人の小人が何か燃やしてる  芳賀博子

けむりになるための子守唄だった  澤野優美子

寄ってたかって拵えているけむり  藤山竜骨

どこまでがけむり どこから一行詩  西田雅子

ちょっとだけ燻そう上手くいきすぎた  藤田めぐみ

票田にただよう薔薇色のけむり  笠嶋恵美子


「挟む」

本棚に挟んだままの滑走路  西田雅子

父という栞をやめる秋日和  昌善

食パンに挟めば済んでいた話  阿川マサコ

小三治の「枕」に挟む秋時雨  笠嶋恵美子

一枚の海が挟んであるファイル  西田雅子

どのパンにはさんでみても芒原  芳賀博子

いろいろな愛いろいろなピンセット  芳賀博子