第4回ゆに句会から

ゆに句会の第4回(11月)を開催しました。今回の題は「淵」と「颯爽」です。
思いがけない「淵」の数々と、「颯爽」とした詠みっぷりに川柳の醍醐味を味わいました。人気句を抜粋し紹介します。

「淵」

どの淵もひそかに臨時バスが出る  山崎夫美子

晩秋の淵で止まっている思考  山崎夫美子

淵は覗かない老いは語らない  浅井ゆず

淵底は掬うな月は見逃すな  平尾正人

淵に糸垂らして愛のある暮らし  重森恒雄

淵の始まりはチャックの閉め忘れ  菊地 京

「颯爽」

たてがみを靡かせ入る牛丼屋  藤山竜骨

颯爽と生きて指紋は残さない  平尾正人

虫ピンを外す さあ飛んでいくのだ  芝岡かんえもん

青空から一度限りの直滑降  岡谷 樹

婆さんも積んで軽トラ田を目指す  藤山竜骨