宝クジはずれ自分のままでいる 濱山哲也
つまり、人生の大転機は
次の宝クジに持ち越しとなったもよう。
「自分のままでいる」ってのは
吐息なんだか、負け惜しみなんだか。
とまれ主人公は今日も平常運転で
そのつつがなさに、こちらも笑ってほっとする。
出典は、濱山哲也句集『おっとっとおっととっとと生きている』。
ちなみに掲句と同じページには、次の2句が手前に並ぶ。
金持ちになって私を助けたい
宝クジも一度妻に見てもらう
ナハハ。
いやはや、はずれ続けてもタダでは起きず、
こんな楽しい宝クジ3部作をものされたなら
すでに元は取れている?
(川柳作家ベストコレクション
『おっとっとおっととっとと生きている』
濱山哲也/新葉館出版)
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