Vol. 24 柱状節理

 テレビに映し出された映像に、「見事なチュウジョウセツリが見られます。」とナレーションがあった。「チュウジョウセツリ」って、なんだかエラそうな響きだけど、何?。漢字にすると「柱状節理」。字もエラそう。

調べると、節理には、物事の道理・すじみち、岩石に発達する割れ目、とある。柱状節理は、溶岩やマグマが流れ出し、表面が冷え固まるときに、体積の収縮が起こるためにできる規則正しい割れ目、だそう。柱状になり、その断面は六角形になることも多い。六角形は構造的に強く、ハチの巣が六角形なのもそのためのようだ。不思議な自然の造形美である。

 柱状節理はまさに、岩が作り出す景観だが、日本では、福井県の東尋坊がそのひとつ。柱状節理の崖の上に立っても、下から見上げても、足がすくむような迫力。「チュウジョウセツリ」の響きにぴったりである。

  柱状節理にべっぴんの足跡  森田律子