Vol. 77 ペンギン

 水族館でも人気のペンギン。若い頃、テレビでオーストラリア・メルボルンのペンギンパレードを見て、感動。ペンギンパレードを見たくて、オーストラリアへ観光で行ったことがある。

 体長約33cmの世界最小のリトルペンギン。夕暮れ時から夜にかけて、海に餌を採りに行ったペンギンたちが、島に帰ってくる。 夕闇に包まれかけたビーチに、次々とペンギンが上陸。ヨチヨチ歩くその姿がかわいく、ペンギンパレードといって、観光客にも人気のスポットである。

 ペンギンという名前の語源は、 ラテン語の「太っている」という意味の「ピングウィス」から、スペイン語の「太っちょ」を表す「ペングウィーゴ」が生まれ、それが訛ったものとされている。もともとペンギンは、北半球に生息していたオオウミガラスに対する呼び名であった。オオウミガラスは非常にペンギンに似ていて、ペンギン同様海鳥で、空は飛べない。この2種は似ていたために混同され、名前が今のペンギンに定着したとか。オオウミガラスは、人間の商業的な捕獲によって絶滅した最初の鳥である。

 今では使われることはほとんどないが、「人鳥(じんちょう)」とか「企鵝(きちょう)」という和名もある。(企鵝の「企」は爪先立つの意、「鵝」はガチョウ。)

  ペンギンを溶かさぬように注ぐ水  久保田 紺