一粒のキャラメル君がふと近い
今井和子
ふと近い、って。
それは心の距離なのかな。
一粒のキャラメルをあげる、あるいはもらう。
そんなささやかが、
ふと親しみを灯すことがある。
一方、その「君」は今ここではなく、
どこか遠くにいるようにも思える。
一粒のキャラメルを口にして、
ふと、あの頃の君を懐かしんでいるんじゃないかと。
郷愁がゆっくりとろける甘いひととき。
作品も穏やかにやわらかで口どけがよく、
後味は、ほのかにせつない。
つじつまが合って袋に入れている
流されていつも自分に引っかかる
ざわざわと帰ったあとの金魚鉢
(句集『象と出会って』 今井和子
あざみエージェント 2014)
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