ぽっかりと宇宙にひとつチューリップ 平野ふさ子 公園や校庭で仲良さそうに、並んで咲いている色とりどりのチューリップ。そのひとつであれ、ベランダのひと鉢にひらいたたったひとつであれ、こんな風にチューリップを見つめているとき主人公もまたぽっかりと宇宙にひとりなんだろう。ぽっかりとただ無心に、ただ存在する。かけがえなく。無限の宇宙の中で。(アンソロジー『輪舞の森』/川柳大学 2005) 過去ログはこちらから▶ 投稿者: 芳賀博子