マツコの知らないしんのすけの世界 須藤しんのすけ
ご存じ、人気トークバラエティの「マツコの知らない世界」。
毎回さまざまなジャンルのゲストが登場して、
その魅力をマニアックにマツコにプレゼンする、
かの番組のタイトルをもじっての1句ですね。
一見、一発狙いのような句は、
まこと一本背負い投げのごとく見事にキマって、
こちらはアイタタタと大笑い。
さて、この「しんのすけ」は動くか?
否、字面からして「マツコ」のカタカナと
「しんのすけ」のひらがなの対峙感も絶妙です。
もっとも、番組においては、
マツコは一般大衆の代表という立ち位置でもあり
もしかしたら「しんのすけの世界」は
ごく身近な人にすらよく知られていないのかも。
と思うと、本作のユーモアがふっとせつなさも醸し出して
いっそう惹きつけられます。
この回、ほんとに実現しないかな。
(アンソロジー『精鋭作家川柳選集 北海道・東北編』
/新葉館出版 2020)
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