Vol. 199 布

「布ーぬの」の語源は、動詞「縫う(ぬう)」に、麻や苧(からむしー麻の一種)で作った糸の「お・ヲ(麻)」がついた「ぬうお(ヌフオ)」の略と考えられている。

現在では、布は織物の総称として用いられるが、古くは絹は別格で、絹に対して、麻や葛、からむしなどの植物繊維で織ったものを指した。

中国では2200年前にはすでに簡単な織り機が生まれていたとされ、これを使って布が作られた。

古代中国では税として納めるものとして布を扱ってきた。 貴重な材質の布は、一種の貨幣としても流通し、 日本でも飛鳥時代の『大宝律令』において租庸調が定められ、調として布を納めた。

やがて、木綿を含めて、「布」というようになり、のちには絹も含めて織物の総称となる。

 明日裁つ布月光に潜らせる 松永千秋