Vol. 250 置く

漢字の「置」は、古代中国にまで遡ることができる。字は「罒(あみがしら)」と「直」から成り立っている。「罒」は網を表す象形であり、何かを捕らえたり、覆ったりする道具の姿を示している。

一方の「直」は、まっすぐに見る、正しく向き合うという意味を持つ文字である。

この二つの字から、網をまっすぐ立てて据える姿が浮かぶ。古代の人々が網を地面にしっかりと立て、動かないように据えつける、そこから「物をある場所に据える」「その場にとどめる」という意味が生まれ、「置く」という言葉になった。

 植木屋は鋏を雲へちょっと置く 筒井祥文