「頃」「姿」の字は古代中国で、女性の美しい身のこなしや容貌を表す言葉として生まれた。「女」の字には、ひざまずく女性の姿が描かれているとされている。
「姿」の漢字が日本に伝わったのは、漢字とともに多くの文化が伝わった奈良時代とされている。当時から人の外見や態度、形状を指す言葉として使用されていた。
一方、日本語の「すがた」は、「すむかた(済む形)」に由来するという説がある。気持ちが済み、落ち着く形。あるべきところに収まり、そのものらしく完成した状態である。単なる外見ではなく、その人らしさや生き方までも含んだ言葉だったのかもしれない。
平安時代の文学では、「姿」は容貌だけでなく心のありようや立ち居振る舞いを表す言葉として用いられた。後ろ姿にも、その人の人生や人柄がうかがえることがある。
白線引きの後ろ姿を見ましたか 熊谷冬鼓

