百歳の友から初物が届く 小島蘭幸
ピンポーン。
で、宅配を受け取る瞬間。
包みを開ける瞬間。
家族とともに頬張る瞬間。
いちいち、嬉しいなあ、ありがたいなあと
恐縮して、ニコニコして。
そんなほのぼのハッピーをお裾分けいただき
こちらも思わず笑顔になる。
齢の差を超え、友として敬愛し合う関係が素敵だ。
初物は豊かな自然と季節の恵み。
この具象が、二人の人柄や友情もあたたかに物語る。
ともあれ、百歳のお変わりなき様子が喜ばしく
なにやらめでたさもある句。
初物は何であれ、とびっきりの美味なのは言うまでもない。
(小島蘭幸川柳句集『再会Ⅱ』/川柳塔社)
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