漢字の「指」は、古代中国で生まれ、手の形をかたどるところから、人が何かを示すときに自然に伸ばす一本を表している。
いまでは手も足もまとめて「ゆび」と呼んでいるが、もとは区別があり、手は「指(てゆび)」、足は「趾(あしゆび)」。歩くための指と、示すための指。
語源をたどると、「指」は古く「および」とも呼ばれていたという。差し出した先が「及ぶ」ところ──指とは届くことそのものなのかもしれない。
漢字としての「指」は、「手」に音の「旨(シ)」を添えた形声文字で、まっすぐに伸び、一直線に何かを指し示す、その動きがそのまま文字になっている。
「指」の「旨」に「うまい」という意味があることから、旨いものを指す指に由来する、という説もあるが、「シ」という音としてだけらしい。個人的には気に入っている説。
指を舐めわたしの空をめくらないで 広瀬ちえみ

