水たまり雨の祭りの祭り後
笹田かなえ
せっかくの祭りは、あいにくの雨に見舞われた。
大変だったろうなあ。
運営側も参加側も。
みんな雨に濡れながら、あたふた、ばたばた。
それでも、そんな雨も含めて、今年の祭りもまた、
やっぱりみんなを笑顔にしたのだろう。
「雨の祭り」と「祭り後」の連なりが、
イベントの熱と静けさをひと息でつなぎ、
うっすら“あとの祭り”の気配も漂って。
水たまりが、安堵や虚脱をたたえながら、
今朝の青空を映している。
通りすがりの旅人のような気持ちで
水たまりを見つめながら、句の余韻を味わう。
出典は『青森縣川柳年鑑 ねぶた』の最新版。
2026年 第7集となる本書には、
196名の10句が収録され、年鑑ならではの、
作者それぞれの「今」が息づいている。
着席は終着駅のひとつ前 伊藤良彦
行間を詰める追伸書きたくて 菊池 京
ブラウスに合わせて爪を海にする 菊池向日葵
隠れ家は大字小字星の下 濱山哲也
道行の相手は薬莢の香り 藤田めぐみ
っぽくなった っぽい匂いの中にいて 守田啓子
(『青森縣川柳年鑑 ねぶた 2026年(第7集)』
青森県川柳連盟 2026年)
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