4波5波6波7波と聞くボレロ 三浦幸司
ボレロに、「あっ」。
こう来たかと膝を打たせる前に
荘厳なバレエ曲があふれだす。
あの寄せては返す旋律が
コロナ禍の波と重なり、うねり、
これからクライマックスへ向かっているのか
徐々に収束へ向かいつつあるのか、
まだ誰にもわからない。
いったん落ち着いても、必ず次の波が来るという不安は
世界共通のもの。
そして、収束への希望も祈りもまた。
時代を超えて愛され続ける名曲の調べは、強く脈打ち、
来る波来る波を懸命に乗り切ろうとする
世界の一人一人を、鼓舞しているようにも響く。
(「触光」72号/川柳触光舎 2021年12月)
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