投了の一歩手前にある輪ゴム
菊池 京
もう詰みだ、
と、視線を落とした先に輪ゴムが一本。
ん。
「だからどう」という気持ちと、
「いや、ひょっとして」という
かすかな灯りが同時にともる。
輪ゴム鉄砲にしてピシッと命中すれば、
奇跡の大逆転も・・。
そんな妄想をしてしまう自分に、思わず苦笑しているような。
この輪ゴムを、
「たかが」とみるか、「されど」ととらえるかは
本人と読み手次第。
なんともトホホの奥に、
ネバーギブアップの小さな希望が潜んでいる。
つと「まだやれるかも」と顔を上げさせてくれた一句。
出典は、先ごろ「ゆに」サイトで公開した「今月の会員作品」。
新会員の作品も加わり、ますます魅力アップの
ラインナップを、ゆっくりお楽しみください。
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