今日の一句 #729

緞帳がおりて時代の柄を知る
古田ゆう子


いよいよの年の瀬を迎え、ふと思い出された一句です。
こちらは、私も参加している
大阪の川柳グループ「川柳 宙(そら)」が
平成31年(2019年)4月に発行したアンソロジーに掲載の
題「平成」で詠まれた作品。
まさに同年5月1日から「令和」が始まるというタイミングでした。


なので「時代」は平成を意味し、
31年間続いた舞台の緞帳がするすると降りきって、
やっとこの時代がどういう柄であったかを知る、

というスケールの大きな句です。
されど以後を振り返るに、
翌2020年のコロナ禍に始まり、
世界が一変するような出来事が次々に起こり、
もう一年一年が「時代」の節目であるようにも感じられます。
そして2025年もまた。
そして来たる年は。


(「川柳 宙 アンソロジー」川柳 宙 /あざみエージェント 2019)

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