清掃車街の呼吸を整えに
藤山竜骨
「整える」ではなく「整えに」。
この一語の向きで、清掃車の動きがすっと見えてくる。
早朝の空気が静かに整っていく気配。
いつものように、淡々と。
清掃車は今日も角を曲がってくる。
街に必要なルーティーン。
けれど、もしかしたら前夜の街は、
暑さや喧噪で、ことさら酸欠気味だったのかも。
川柳に季語はないので、情景がふと今に重なる。
折しも祭りの季節。
祭りの余熱がまだ街に残っているような朝とか。
私もふっと呼吸がラクになる一句。
平明ながら、ごく日常のこんなシーンを、
こんな風に描くまなざしがやわらかい。
作者の藤山竜骨氏は、ゆに会員。
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(句集『弾き語り』 藤山竜骨 / 新葉館出版 2022)
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