英語の「革命」を意味する「レボルーション」の語源は、「回転する」の意味のラテン語「revolutio」である。古くは天体の回転運動を示す言葉として使用され、後には政治的変革を表わすようになった。
また漢語の「革命」の語源は「天命が改まる」の意味で、王朝交代に使用された。「革」は「あらためる」の意味で、「命」は「天命」の意味。古代中国では、革命は天命が改まり王朝が変わることを意味した。
平安初期以降、日本でも「革命」は統治者が変わる意味で用いられていたが、明治に入って「revolution」の訳語となったことから、被支配階級が権力を奪い、社会を変革する意味で用いられるようになった。
実は私たちも「革命」を経験している。それは「9か月革命」といわれ、生後9か月頃のほとんどの赤ちゃんに見られる心身の発達上の大きな変化である。
たとえば、親の見ている先を見ようとする(視線追従)や、自分が何かを触っているときに親の反応を確かめる(社会的参照)など、「自分」と「お母さん」だけだった世界に、「物」も関連付けられるように「三項関係」に。社会性がぐんと発達する時期で、大人との関係性で、9か月頃の赤ちゃんに、発達心理学上の「革命」が起きている。
革命を一人で終える高架下 竹井紫乙