Vol. 192 シルル紀

シルル紀は、地球の地質時代の一つで、約4億4370万年前から約4億1600万年前の古生代。気が遠くなるような遠い遠い昔。最古の人類が誕生したのは、今から約700万年前のアフリカにおける猿人なので、それよりずーっと以前。

シルル紀の名前の由来は、地層が調査されたイングランドに住んでいた部族「シルル族」に由来して、シルル紀と呼ばれる。

地球誕生から約40億年。長い年月をかけて準備されてきたように、この時期にあらゆる条件が整って初めて生物が本格的に進出し、活動の場を広げていった。

シルル紀は、目に見えるサイズの植物が陸に進出するという大イベントが起こった時代である。アゴを持つ魚、淡水性の魚が現れたのもシルル紀。この時代が、その後の進化にとって大きなターニングポイントとも言える。

ちなみに、カンブリア紀とは、地質時代の古生代前期で、シルル紀よりさらに昔の約5億4200万年前から約4億8830万年前までとされる。

現在は、地質時代の新生代の中の「完新世」。最終氷期が終わる約1万年前から現在まで(近未来も含む)。

 ブラウスから透けているシルル紀の海  守田啓子