すきまなくすきなすきまに咲くすみれ
高橋かづき
思わず誰かとハモりたくなる句。
春ですねえ。
「す」が拍子をとるように置かれ、
そのたびに口をすぼめては少しひらく。
つぼみがゆるみ、つぎつぎ咲いていくみたいに。
そして中七。
すきますきまに、ではなく
すきなすきまに、が可笑しくてキュート。
わざわざすきま、
それも、すきなすきまで咲きたがるすみれって。
本作は、中西ひろみさんと広瀬ちえみさんが
編集・発行する短詩誌「垂人」最新号から引き、
高橋かづきさんの「誕生日」20句には、
こんな花の句も。
チューリップ気絶しそうなほど咲いて
折りあとをきれいに開き朝顔は
野望ありグラジオラスの高さほど
(「垂人」47号 2025年3月)
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