今日の一句 #701

あなたは靴をわたしは風を覚えている
河村啓子


二人にとってのあの日。
それは出会いの日か、初デートか、
いや必ずしもロマンチックとは限らずも
なにか特別な日を思い返している。


あなたは靴を
わたしは風を


やさしいくり返しにのせて、
靴と風の違いが面白く、リアリティがあり、

単なる記憶というより
その違いが二人のキャラクターを
物語ってもいるよう。

あなたは足元をみる現実派、
わたしは視線をふっと泳がせて
いつもどこか遠くをみている、みたいな。


でも、そんな二人だからこそ惹かれ合って
ともに時を重ねて
こうして向かい合っているのかも。


句に今日の風がやわらかに吹いている。
本作は、ゆにの6月の会員作品から。


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