アルテミス帰還 戦争する星に
滋野さち
今年の4月、約半世紀ぶりに
有人宇宙船が月を周回して帰ってきた。
アルテミスⅡというミッションの成功は、
人類が再び月へ向かう時代の幕開けとして
大きく報じられた。
あのアポロから50余年。
宇宙船からの美しい地球の映像に魅入りながら、
まだ子どもだった当時の興奮がふとよみがえる。
そして、あの頃には想像もしていなかった
今の世界の現実に、立ちすくむような思いも。
掲句、一見、必要最小限を打電するように端的でありながら、
リズムに乗り、深く響く。
その研ぎ澄まされたことば選びが、滋野さちさんならでは。
はたして宇宙計画も、もはや夢やロマンだけではなく、
現実的なビジネスの顔ももつ。
戦争と同じく。
(「触光」90号 川柳触光舎 2026年6月)
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