Vol. 55 ストロー

 子供の頃、大好きだったクリームソーダ。あの自然界にはないような鮮やかな原色的グリーンに、島のようにぽっかり浮かぶアイスクリーム。シュワシュワと涼し気な泡に、ストローがスッとささっている。夏にぴったり!

 紀元前4千年~3千年前頃、古代メソポタミア文明。シュメール人によって、ビールに関する製法が陶板に描かれている。そのビールを飲むときに、葦のストローが使われていた。

 ビールを飲むときになぜ、ストロー?それは、古代のビールは、沈殿物や浮遊物があり、それらをよけて澄んだところを飲むのに葦のストローが使われたと思われる。ビールに限らず、澄んだ水を飲むためにも使われていたのでは。

 日本でストローが最初に作られたのは明治時代で、麦藁が使われていた。藁は英語でstraw なので、ストローに。麦藁の減産や品質が不揃いなことから、次第に紙ストローへ。消費の伸びから需要が追いつかずに、ビニールストロー、そして現在のポリプロピレンを原料としたストローに至る。最近では、海洋プラスチックごみや温暖化問題等で、一部紙ストローが見直され始めている。

 今は、大人のクリームソーダといって、濃淡の美しいグリーン、紫やブルー、ピンクなど彩り豊かなクリームソーダが揃う。ストローがないクリームソーダも。

  ストローをかむ癖のある三人目  河村啓子