Vol. 62 靴ひも

 人類が履物を使用していたのは、4万年~2万6000年前、既に動物の皮で足を包む習慣はあったようで、約1万500年前にはサンダルがあったらしい。このサンダル、木の皮から取った繊維を編んで作られていて、かかとや甲をひも状に編んだパーツで固定する仕組みも見られるので、足にフィットする履物として作られていたのがわかる。

 また、約8000年前のサンダルが多数見つかっていて、デザイン的な違いが多数あり、オシャレの1つでもあったと思われる。

 革靴に関しては、最も古いものとしては約5500年前のものが見つかっている。牛革で作られていて、現代のローファーに似た構造だとされている。

 さて、靴ひも。英語ではshoelase(シューレース)。どこかエレガントな響きである。革靴やスニーカー等の靴の甲の穴やフックをとじ合わせて、靴が脱げないように結ぶひもであるが、快適な歩行をサポートするとともに、ファッション的意味合いも大きい。結び方も20種類以上もあるそう。

 若い頃、ひも付きのブーツが足にフィットして歩きやすくお気に入りだった。が、靴を脱いで入るお店では、脱ぐたびにほどいたり結んだりするのが、ちょっと面倒な。
 今では靴とともに、素材も結び方も靴ひもは地味ながら進化している。

  靴ひもの結び直しのような家  はるのあきこ