Vol. 93 献血車

 輸血の歴史を辿ると、1667年にフランスで子羊の血を使った輸血の成功が、世界で初めて人に対する輸血だが、その後、患者が死亡することが多く、治療としては不可能とされた。

 1900年、ABO式血液型が発見され、輸血時の副作用や死亡事故を減らす画期的な発見となる。その後、抗凝固剤が開発されたことで、血液の長期保存や大量輸血が可能となる。

 日本では、1930年、当時の首相が、暴漢にピストルで狙撃されるという事件が起き、輸血によって首相の生命が救われた事がきっかけとなり、輸血が一般的に行われるようになる。

 1952年、日本で初めての血液銀行(現赤十字血液センター)となる日本赤十字社東京血液銀行が開設されることになった。輸血を必要としている人のために、無償で血液を提供する「献血」をおこなう移動出張所とも呼べるのが「献血バス」。正式名称は「移動採血車」といい、運用は1961年から。50年以上の歴史を持つ「献血バス」は、現在、全国で280台が稼働中。

  とても明るい三月の献血車  森中恵美子