今日の一句 #611

飲んだ日の夜明けと次の一世紀
まつりぺきん


ちょっと痛飲が過ぎた?
でも楽しいお酒だったんじゃないかしらん。
久しぶりに懐かしい友と会い、
思い出話に花を咲かせたりもして。
そんな夜明けからの
唐突な「次の一世紀」に掴まれつつ、
「と」という並立助詞がユーモラスに働いて、読みを揺らす。


たとえば、
泰然とのぼる朝日とともに
大真面目にこの先の百年を考えている二日酔いのアタマ、
が自虐的に詠まれているのか。
はたまた
「次の一世紀」は「飲んだ日の夜明け」と
同じくらい混沌としているだろうと大胆予測しているのか。
いずれであれ、その様子に勝手にシンパシーをおぼえ、
くすっと笑いを誘われる。

さて、まつりぺきん氏といえば
氏が編著を手掛けられた
投稿連作川柳アンソロジー『川柳EXPO』も話題。
参加51名による川柳の連作20句、
さらに小池正博氏の選評と、

ボリュームも読み応えもたっぷりのアンソロジー。
詳細は、まつりぺきん氏のX(旧twitter)@mtrpkn 
にてどうぞ。

(「触光」79号 川柳触光舎 2023年9月)

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