「音」の漢字は、古代中国における象形文字から進化した。もともとは音を出す口と、その音の波形を表していて、その後、より抽象的な形へと変化。今日の「音」というかたちになった。
また、「音」は、「言」と「一」を組み合わせて作られた漢字ともいわれている。「言」は神様への祈りの言葉を表し、言の口の部分は、神に唱える祈りの文である祝詞(のりと)を入れる蓋つきの入れ物。その器に「一」を入れ、祈りに対する神様からの返事を音で感じ取っていた。
音―おと、の語源には、「お」が「発声」、「と」が「とく(疾)物に当たる音」とする説。「あた(当)」に通じるとする説や、「おとろ(驚)」からとする説。「おとす(落とす)」からきたとか、「トントン」「ドンドン」などの擬音から派生したという説もある。
お祭りのののののあとの水の音 奈良一艘