Vol. 204 解く

「解」の字は、角・刀・牛の字から成り立っている。

農耕時代以前から、牛は、遊牧民の生活の中で重要で、放牧しやすく、牛は家と同様に、重要な財産であった。農耕時代に入ると、牛は大きな労働力になっていく。

漢字「解」の起源は、古代中国の甲骨文字。元々は、角を持つ動物が角を振り解く様子を表す象形文字から派生した。その後、牛の角や体を解体する、バラバラにする、という意味の関連から、「ときほぐす・ときあかす」といった意味がうまれた。

刃物で牛の骨や肉をきれいに切りさばくには、牛の体のことがよくわかっていなければならないことから「解」は「わかる」という意味でも使われるようになる。

ハイホーハイホー雲を解いているお婆  川田由紀子

                         ゆに4月会員作品より