Vol. 264 重い

「重い」の「重」という漢字は「里」と「千」という二つの部首から構成されている。もともとは、人が重い荷物を運ぶ姿を表す象形文字。

古代中国では、距離と重さが非常に重要だったため「里」は距離、「千」は重さを意味し、これが組み合わさり、重い荷物を表現する漢字として使われた。

中世には、この漢字は物理的な重さだけでなく、目に見えない価値や責任等、重要性や重要なものを指す意味でも使われるようになった。

近代に入ると、さらに「再び」や「繰り返し」の意味が加わり、現在では、物理的な重さ、重要性、動作の繰り返しなど、様々な意味と文脈で使われている。

また、古語の「おもし(重し)」= 重量の源と、同じ音を持つ「おもひ(思ひ)」=心の働きから、“物理的重さ(重)”と “心の重さ(思)”が重ねて使われるようになった。

 よっこいしょ重い昨日を捨ててくる 竹内ゆみこ