「川」は象形文字で、昔、中国人が両側の岸の間を水が蛇行して流れているようすを見て、「川」という文字を考え出した。また、川を「かわ」と読むのは、一説には、水の流れる音を「がわがわ」と形容した擬音に基づいて、水が流れているところを「川(かわ)」と名づけたとか。
川の水は普通無色透明だが、日本では川の色の代表的な色は緑色。が、実際には青、茶色、赤、黒、白、灰色などいろいろある。川の色は表面で反射した光や、川の中で散乱して戻ってくる光、岩石・砂・泥や川底の色、含まれる物質の色などで決まる。
川の色は、海に比べると水中に含まれる物質が多いので、緑も多く散乱され、緑色に。また植物プランクトンが多い水も青く見える。山が多いところでは、表面で山が反射して緑に見えることもある。
川の名前は、同じ川でも流れている地域によって変わる。河川法では下流の名前が採用されるが、たとえば「日本一長い川」は、学校では新潟県の信濃川と習うが、長野県では千曲川と呼ばれている。新潟県では信濃国から流れてくる川だから信濃川、長野県では川が千ほど曲がりくねるようすから千曲川と呼ばれるようになった。川は流れも色も名前も変幻自在。
カルピスになるまで川は蛇行する 川田由紀子