土下座とは、土に直に坐り、平伏してお辞儀を行うこと。日本の礼式のひとつで、本来は尊崇高貴な対象に深い敬意を示したり、深い謝罪や請願の意を表す場合に行われる。
土下座は、『魏志倭人伝』には邪馬台国の風習として、平民が貴人から話を聞くときには、「うずくまったりひざまづいたりし、両手を地に付けて、敬意を示す。」との記載がある。日本では仏教公伝以前から習慣として存在していたとされる。
また、土下座の動作は、日常の行動からかけ離れたものであるため、江戸時代、武士にも農民にとっても大変な恥辱とされていた。
現代の土下座は、礼ではなく謝罪や懇願とされているが、土下座をしての謝罪は、前時代的で恥ずかしいという認識と共に、逆に気持ちが伝わらないとされている。
テレビ時代劇「水戸黄門」や、テレビドラマ「半沢直樹」の中で見られる土下座は、「正義が勝つ」的なわかりやすさを強調するためのものかも。
春を待つ雪の土下座に及ばない 佐々木久枝