キャラメルは牛乳やバター、水飴、小麦粉などにバニラなどの香料を加えて、煮て固めた飴のこと。キャラメルを固く煮つめたものはタフィー。「キャラメル」は英語で、フランス語読みすると「カラメル」。
フランス語のcaramelも実はスペイン語・ポルトガル語のcaramelo(カラメロ=甘いもの)」から。carameloをさらに辿るとラテン語の「calamus(=葦)」に辿り着く。つまり「サトウキビ」からの連想で甘いお菓子を指すようになっていった。
キャラメルの原型となる菓子は、アラブ人が考案したといわれている。彼らがアジアで入手したサトウキビを領地で栽培し、そこからシロップや氷砂糖を精製し、製造した砂糖菓子がその原型。これらは11世紀に十字軍によってヨーロッパに持ち帰られ、16世紀にはフランスにもたらされる。フランスで発展した砂糖菓子から、ブルターニュ産の塩を用い塩バターキャラメルを作った。
日本にキャラメルを紹介したのは森永製菓創始者の森永太一郎氏。アメリカで製法を学んだものの、高温多湿の日本ではキャラメルがすぐにドロドロに溶けてしまって、苦労の連続だったとか。一粒づつワックスペーパーで包むことを思いつき、1899年ようやく「ミルクキャラメル」として発売にこぎつけた。
ミルクキャラメルが痛みになっている 森田律子