「ヘソ」の語源は、もともとは「ほぞ(臍)」。これは古くは清音で「ほそ」と言われていて、これが転じたものであるという説がある。
また「ほぞ(臍)」は、木材などを接合する際、一方の端部に作る突起。 これを他方に作った柄穴(ほぞあな)に差し込んで合わせる。
へそはあんぱんの真ん中にもある。この穴には理由があって、
・あんぱんに空洞ができないようにするため
・中心の火通りをよくするため
・外見から中身がわかるようにするため
である。ちなみに、中身が粒あんのときは黒ごま、こしあんのときはケシの実。
あんぱんは明治2年に創業した木村屋總本店が世に生み出したが、明治時代の「文明開化の7つ道具」の一つと言われるほどの存在になる。
「文明開化の7つ道具」とは新聞社・郵便・ガス灯・蒸気船・写真絵・展覧会、そしてあんぱん。あんぱんは、明治、大正、昭和、平成、令和と、トッピングやあんの種類も豊富に、今でも人気菓子パンの上位にランクインしている。
アンパンのヘソは昭和の生き残り 木本朱夏