Vol. 159 旗

 有史以前の旗は、衣服の切れ端を棒にくくりつけたような簡易なものだったと思われる。これらの布切れは、注意を喚起したり、メッセージを伝えたりする役割を果たしていて、メッセージをより多くの人に届けるために、長く丈夫な棒に、目立つ布(旗)を付けて掲げるようになる。

 中国では、紀元前12世紀ごろには周の国が、白い旗を用いていたとされ、これが大陸での最古の国旗の使用例と考えられている。

 日本へは、3世紀半ばに、『魏志倭人伝』に記された通り、魏の国が卑弥呼に旗を贈ったことで、布製の旗が伝わる。

 4世紀後半には、日本に伝わった漢字の中に、「方+𠂉」という部位をもった文字が、多く存在している。「方+𠂉」の形は、棒にくくられてはためく布をかたどったもので、ハタを意味し、「其」はその読み「キ」を表している。古代日本では、旗は神を招き祭るものであった。

のちに旗が軍隊において,必須のものとされ、今では、旗は、国や集団の栄光、勝利、権威、信念、忠誠、団結…を象徴するものになっている。

 殴られた空気は青い旗立てる  𠮷田健治