紫陽花が咲いた 連絡来ないまま
伊藤聖子
この「紫陽花」は動かない。
主人公が紫陽花の姿に重なる。
連絡来ないなあ、まだかなあと
首を長くするままに咲いて後も
おそらく待ち続けるのだろう。
時とともに花の色は変わり
やがてゆっくりと立ち枯れてゆくまで。
・・と、悲観的になり過ぎることもないか。
冒頭の「紫陽花が咲いた」。
素直でまっすぐな措辞が
みずみずしい咲きぶりを映像化する。
雨蛙やカタツムリの姿も見え隠れしたり。
そう、花の季はまだ始まったばかり。
連絡もそのうち来ると信じよう。
そして、きっと逢える。
今日の一句は、前回に続き
ゆにの「今月の会員作品」より引く。
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