生きていくための転勤だとしても
伊藤良彦
突然の辞令。
え、今ですか?
なんで私?
と天を仰いでいる暇はないのである。
そこからのあたふた、ドタバタたるや・・。
「生きていくための」はまこと実感だろうが、
そのものものしさが
ユーモアとペーソスを醸し出している。
ところで本作からはまだ湯気がたっているかも?
はい、こちら「ゆに」で9月1日に公開ほやほやの
「今月の会員作品」からの作品です。
伊藤良彦氏の新作三句は
一句それぞれが屹立しつつ、
三句のハーモニーも絶妙。
八月の引っ越しというダイエット
生きていくための転勤だとしても
命って洗濯できるものですね
さても、八月の汗でデトックスされた命は
こざっぱりとして、
まだ暑い九月の風も、
心なしか涼やかに感じられているだろうか。
過去ログはこちらから▶