Vol. 252 白鯨

『白鯨』とは、アメリカの小説家ハーマン・メルヴィルの長編小説。本作は実際に捕鯨船に乗船して捕鯨に従事したメルヴィルの体験をもとに創作され、1851年に発表された。

「クジラ」の語源は、江戸時代の新井白石によると、古語で黒色を「ク」、白色を「シラ」といい、繋げた「黒白」は「クシラ」であった。それが訛って「クジラ」と呼ぶようになったという。「黒白」は、クジラの体表は色の黒いものが多く、その肉は白色のものが多いことに由来する。

漢字「鯨」のつくり「京」の字には、数の単位の「京(兆の1万倍、10の16乗)」で、計り知れない大きさを表したともいわれるが、「高い丘」という意味もあり、「大きい」を表す記号の一つでもあったことから、「丘のように高くて大きい魚」という意味でこの漢字が当てられた。古来、クジラは哺乳類ではなく「魚」と思われていたため、魚へんが使用されている。

ちなみに街角でよく見かけるコーヒーチェーンの「スターバックス」は、小説『白鯨』に登場するスターバック(冷静沈着な一等航海士)という人物の名前に由来するといわれている。荒々しい海の物語と、穏やかなカフェの時間が、ひとつの名前でつながっている。

 白鯨を鍋で煮てます。行きなさい。 千春