柔らか頭で尖(とん)がろう。
極小コラム「素粒子」の舞台裏には、
川柳の遊び心がありました。
3月22日(日)、元朝日新聞論説委員で、(公財)地方自治総合研究所客員研究員を務める坪井ゆづるさんをお迎えし、第11回ゆにゼミを開催しました。
坪井さんは朝日新聞社で政治部員、論説委員、編集委員などを歴任され、2018年から5年8カ月間、朝日新聞夕刊のコラム「素粒子」の執筆を担当されました。
講演では、新聞報道の第一線で鍛えられた文章術が続々。「すらすら、さらさら流れるように。そのままで意味が通じる、真水のような文章を書きなさい」と入社当初に教わったという話から始まり、接続詞を多用しない、漢字を減らしてやさしく表現する、文末は「〜たい」で終わらないなど、明日からでも真似したい書き方のポイントをわかりやすく教えてくださいました。また、最近の新聞記事は、強い批判が敬遠される時代性を映し、断定的な表現が避けられ、「疑問形が多用されている」といった指摘も興味深いものでした。
後半は、坪井さんが手がけられた新聞記事を例に、実践的な講義。実は川柳も嗜んでおられる坪井さん、そもそも川柳教室に通うようになったのは極小コラム「素粒子」を担当することになり、短詩に学ぼうと考えたのがきっかけだったそうです。「素粒子」執筆のモットーは、「柔らか頭で尖(とん)がろう、丸い円ではなく楕円形の発想で」。なるほど、坪井さんのコラムには、折句といった言葉遊びやくすっと笑える仕掛けがいろいろあり、川柳にも通じるエッセンスが感じられました。講演の後は参加者の質疑応答で盛り上がり、和やかな雰囲気のなか、貴重な学びのひとときを堪能しました。


