学生の頃、一度だけティッシュ配りのバイトをしたことがある。チラシに比べて、受け取ってくれる人が多いので楽、と言われていた。けれど、けっこう渡すタイミングが難しく、受け取ってくれる波と、もらえない波があり、コツを掴んだのは、ほぼ配り終わった頃。
ティッシュはもともと第一次世界大戦中に、ガスマスク用のフィルターや脱脂綿の代用品として使用されていた。大戦後、アメリカで大量に余ったティッシュを、クリネックス社がメイク落としの消耗品として販売したところ、女性が注目、好評となる。
英語における”tissue”は、古期フランス語の「織られたもの」に由来していて、パルプ同士が織物のようになってできたのでティッシュ。
1953年(昭和28年)日本でもティッシュが発売され、のちに箱入りティッシュがコマーシャル等で広まる。日本のティッシュ使用量は世界一。1人当たりの年間使用料は17箱で、2位のアメリカの3倍とのこと。アメリカでは、ティッシュよりも、キッチンタオルやペーパータオルが使用されている。
中立の立場でティッシュ箱座る 安藤哲郎