カタールでは、連日、サッカーW杯で熱い戦いが繰り広げられているが、日本でも静かに熱い戦いがあった。将棋の藤井聡太九段(20歳)が、昨日、竜王のタイトル初防衛を果たした。史上最年少(14歳2か月)で将棋のプロ入りを果たした藤井聡太さんは、その後も数々の最年少記録を塗り替え、現在、竜王・王位・叡王・王将・棋聖の五冠を保持している。
囲碁や将棋のプロを棋士というが、棋士の「棋」は、整然と線のひかれた囲碁・将棋などの盤を表し、また囲碁・将棋・すごろくなど駒を使って競うゲームやその駒のことをいう。
将棋の起源は、古代インドでつくられたチャトランガ―に始まり、ヨーロッパではチェスに、中国ではシャンチー「象棋」、朝鮮ではチャンギ「將棋」となる。日本へは、早いものでは6世紀頃に伝わったと言われている。将棋の読み方「ショウギ」は、中国語の「象棋・象戯(シャンチー)」を音読したもので、「将棋」の漢字表記は、日本で当てられた会意兼形声文字。
日本での将棋文化は独自の発展を遂げ、16世紀頃には、相手側から取った駒を自分側の駒として、盤上に打って再利用できるルール=持ち駒のルールが始まり、江戸時代には、幕府の公認となり、将軍御前で指す「御城将棋」が行われるようになった。日本将棋連盟が設立されたのは、1924年(大正13年)。
鐘の音を踏んでしまってからの棋士 宮井いずみ