Vol. 123 駱駝

 「駱駝(ラクダ)」は中国名に由来する。正名は「たく駝」。 中国名で「駝」は、「荷を背負う獣」を意味し、「たく駝」とは「たく(=袋)」を よく背負うことにちなんでいる。また、「駱」は外来の馬を表し、「駱」も「駝」もどちらもラクダを意味する。「ラクダ」は「たく駝」の音が訛ったもの 。 

 ラクダにはコブが1つのものと2つのものと2種類ある。どちらも体長2.5メートル、寿命は20~40年ほど。持久力や耐久力に優れていて、暑さに強く、重い荷物を持って砂漠を横断する際には欠かせない。

 ラクダのコブは蓄えられた脂肪で、砂漠で生きるために必要な栄養を蓄えていて、水もこの脂肪から作りだして水分補給できる。また、自分の体温を調整することができ、32~42度の間に保ちながら水分を失わないように調整している。この身体能力で昼間は暑く、夜は凍えるほど寒い砂漠で生活できる。

 ラクダは「砂漠の舟」と呼ばれるように、砂漠地帯における唯一と言ってもよ い輸送手段となる動物。また、大きく体をゆらしながら歩くことから、舟を漕ぐ様子に似ているためとも。

  原稿紙の涯を知らない夜の駱駝  高田寄生木