Vol. 130 泡

 すぐに消えてしまう、どこか儚いイメージの泡。身近な生活で思い浮かべるのは、ビール、石鹸等。最近では、泡状のしょうゆやドレッシング、ポン酢など泡調味料も話題となっている。

 泡には、ふわふわでやわらかく、優しそう、おいしそう、気持ち良さそうなどのイメージがあり、洗顔料であれば、きめ細かく、もっちりとした泡が、より効果がありそうと感じさせる等、泡にはさまざまな魅力がある。

 一般的に泡の物理的な性質は、ふわふわ、もっちり、弾力があるなどの触り心地や、口当たりのような食感を表す語を用いて、人の感覚で評価する官能評価により評価されてきたが、近年では、食感や触り心地においても客観的・定量的な評価が機器で測定されるようになってきた。

 「泡」の語源は、「流れる水」の象形と、「人が手を伸ばして抱え込んでいる」象形+「胎児」の象形から、空気を中に包んでできた「あわ」を意味する「泡」という漢字が成り立ったとされる。

  石けんの泡の時間を終えました  伊藤こうか