昔から、窓は「採光」「通風・換気」「眺望」などの目的で活用されていた。現在、日本で一般的に使われている窓は、江戸時代から明治時代頃に入ってきた。
窓という言葉は、古くは万葉集の時代、8世紀頃から使われていて、万葉集にも「窓」という言葉が使われている。この時代における「窓」は、主に貴族の邸宅に見られ、光を取り入れると同時に、風雅な意匠を楽しむためのものであった。
「窓」の語源には諸説あり、「目所(まど)」や「間所(まど)」が有力。これらは、「外の景色を見るための場所(目所)」や「部屋の換気をするための場所(間所)」という意味をもつ。窓から外を眺めることで、外の世界との間にある「間」を意識する日本古来の感覚が反映されているとも言えそうである。
また、窓は、古くは空気を抜きとおす「マド」を描いた象形文字。「窓」の部首が「穴かんむり」なのも、窓が、壁に開けた「穴」からきている。下の部分の「心」は、窓が大切な部分「心」であり、窓から外の情報を集め、心が豊かになるための大切な場所という象徴ともとれる。
ふたりいて窓を足したり減らしたり ひとり静