- 立ち泳ぎ父は困っていたのだな
- 蝶の羽破れてピンに留まれり
- 脱ぐことは潔き哉水中花
「阿川マサコ」の作品一覧
全 48 件の作品が登録されています。
- 息継ぎが下手な昭和の葦だから
- 青葉闇出でてハレルヤの声
- 品の良い距離感だって柿若葉
- 辺境のポストぶっきらぼうにいる
- 蛍烏賊の目玉をはずす日が暮れる
- 死の淵はどこかと惑う宿の傘
- すかんぽやボーイズラブのその行方
- C難度旋回春のたましいは
- ハモニカの端っこにある『小さいお家』
- 春の痛手に一編の寓話あり
- 傍題はもう梅の香に揮発して
- 鍵穴は見ていたはずの共同体
- 身ひとつ着ぶくれたまま橋の上
- 食卓の砂漠削除キー早く
- 切実に水の傾く音がする
- 愛などと言わずこたつに収束す
- おのおのの想いに黙し冬の浪
- シーバスの刻限までは赤い靴
- ボーイミーツガール冬苺てのひら
- 外套を脱ぐように戦乱に入る
- 微電流壊れた瓦美しき
- 全長を縮めて泣くかニンゲンも
- 新米のおにぎりころり家族譚
- 夏至冬至ああ転生のマヨネーズ
- 空堀町仮のあはれひ唇す
- 秋霖に手を取り給うツイン霊
- サンクチュアリ肩口にあまやかなる死
- 魂の正中線にある挽歌
- 地表より湧き出すヴィラン爆心地
- 手花火の昏さみつめる四つの目
- エクレアとセブンスターと茄子の馬
- 摂氏40度ディアボロ風になすがまま
- みんみんの中にみんみん果ててゆく
- 強化飯いきつく果ての地雷原
- 蟻蟻蟻この世にさめて黙々と
- 紋黄蝶するり葬列さかのぼる
- 美しき威嚇 闘魚には娯楽
- 生きている人の匂いを絶つ雨か
- 足指のくいっと反ればしどけなし
- クローンかソメイヨシノの薄っぺら
- 山桜自照漲るフィナーレよ
- 天空へ広ごる五色御手の糸
- ダメ押しをされて蕾のポッポッポツ
- 涅槃まで細い嘆きを曳いてゆく
- 無人駅前後左右の桜雨
- 鉄棒の匂いまだ帰れないおうち
- 蝶番の冷たさたどる指であり
- さよならの手のひら白かった
- 列島のクレバス君の不在票
- 斉唱のはるかに雪を呼び寄せる
- まだそれは生きる希望よ花の兄
- 義士の日や暗闇ジムで流す汗
- 小春日のサリサリとあり象の皺
- 生きることいつもよそ見のしぐれ雨
- 名画座にケサランパサラン湧いてくる
- 粘菌と自尊感情競い合う
- 伏線回収黄落の大伽藍

