眠剤を常用してる合歓の花
西田雅子
合歓の木は、
葉が夜になると閉じて就眠することから
眠りの木、転じて、ねむのきと呼ばれるようになったとか。
花は夕方開き、朝方まで咲く。
万葉集の頃より愛され、
古今東西、俳句の世界でも
その幻想的な美しさを数々の名句にとどめるが
掲句は「眠剤」と取り合わせて、
さりげなく時代が投影されている。
この視点が川柳とも思う。
夢のように咲いている花が、
実は深い眠りにつきたがっている?
近年「睡眠の質」がさまざまに注目されている。
心身の健康や美容のためには、
ことにも快眠が大切、
と快眠グッズが次々に登場し、
睡眠の質向上を謳った「ヤクルト1000」は
大ヒット商品になった。
さても本作、合歓の花が
同じく眠れぬ夜を過ごす主体と重なる。
ねっとりとした夜気につつまれた
悶々や冴え冴えもまた、妖しく艶やかで
つい魅入ってしまう。
今日の一句は、
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