本日3月3日は雛祭り。雛祭りといえば桃の花。けれど、今日のコトノハは、桃の花より先に、1月上旬から3月下旬まで咲く梅。桃の花の見頃は3月後半から5月まで。
木の花(このはな)、春告花、匂草(においくさ)、風待草等美しい別名がある「梅」。
「梅」の字は、中国古典の「詩経」にも登場し、古くから東アジアで親しまれていた。日本でも、奈良時代には既に栽培されており、その名前は「うめ」と読まれるようになった。
「梅」の語源の1つに、梅の実を加工した漢方薬の「烏梅(うばい)」が中国から伝来し、その発音が由来となったという説がある。
中国語では「ムエイ」のような発音だったものを、日本人が「ウメ」と聞き取ったために「うめ」と呼ばれるようになった。梅を「むめ」と読むのも「ムエイ」に由来するもので、平安時代から見られる。
「梅」の字の「毎」は象形文字。髪を結った母をあらわすが、主には、つぎつぎに子を産むことをあらわしている。「梅」は沢山の実をつけることから、縁起物とされている。
傍題はもう梅の香に揮発して 阿川マサコ
ゆに3月会員作品より