「笠嶋恵美子」の作品一覧

58 件の作品が登録されています。

公開日:2024年9月1日
  • 忘れ癖ついてしまった花茗荷
  • 罅われた湯呑とながいおつきあい
  • 喪の庭を満たしてくれる白い百合
公開日:2024年8月1日
  • 雨垂れに前頭葉を穿たれる
  • 意味のない言葉ばかりが溜まる部屋
  • 仮縫いのまんまで舟を待っている
公開日:2024年7月1日
  • 菩提樹の花の香まとい妹が逝く
  • そのことに触れると涙腺がゆるむ
  • 月の舟しずかに昇ってゆきました
公開日:2024年6月1日
  • 牡丹散る十二単を脱ぐように
  • 襟足のほくろまぶしい 春の海
  • 藤棚の下でベールを脱がされる
公開日:2024年5月1日
  • 背表紙の金字へ背筋たてなおす
  • 言の葉を浮かべて流れゆく小川
  • 一点の曇りもなくて壷はたいくつ
公開日:2024年4月1日
  • 開かずの戸つくづく伯母に似てきたな
  • ロケットはその先アスパラガス伸びる
  • 口笛を吹けばここよと蕗の薹
公開日:2024年3月1日
  • 瞑想の裸木をそっと抱いてやる
  • 悩みなどどこ吹く風の黄水仙
  • 狭き門ふわりと蝶が超えました
公開日:2024年2月1日
  • まだ正月を引きずっている恋御籤
  • 力にはなれないけれど鐘を撞く
  • 星屑で被いきれない津波跡
公開日:2024年1月1日
  • 胸奥にぽつんと灯る烏瓜
  • 裁かれているのか星が青すぎる
  • 三日月の顎に自転車ひっかかる
公開日:2023年12月1日
  • 鐘一つ撞いて秋を送ろうか
  • 熱い息かければ芽吹きそうな指
  • 切り株にはらり紅葉の置手紙
公開日:2023年11月1日
  • 策を練る金木犀の木の下で
  • 指切りをするたび月が痩せていく
  • 燃え尽きた男を星にかえそうか
公開日:2023年10月1日
  • 合歓の木を揺すり続ける流星群
  • 言い訳のずしりと重い砂袋
  • 雲海へ萎えた心を解き放つ
公開日:2023年9月1日
  • 台風一過てっぽう百合を抱き起す
  • 台風の目から鱗が落ちてきた
  • 台風に覗き見される裏帳簿
公開日:2023年8月1日
  • 向日葵の首が妥協をゆるさない
  • 逆立ちをする椅子もいて八月忌
  • 雲海を泳ぎきったかミズスマシ
公開日:2023年7月1日
  • 冥界を行きつ戻りつ沙羅双樹
  • 梅ジャムに飛び込んできた訃の知らせ
  • 雨垂れに歌わせながら刻む葱
公開日:2023年6月1日
  • 野苺をふふめば戦よみがえる
  • 牡丹散るへびが衣をぬぐように
  • 灯を消すとくくっと笑う造花たち
公開日:2023年5月1日
  • お多福の面をつけてもまだ寒い
  • 嬉々として拾い集めている新語
  • アスパラガス青々として折れ易き
公開日:2023年4月1日
  • ほろ苦い夜をざらつく猫の舌
  • 受けて立つポケットチーフは桜色
  • 身に覚えないのに水が漏れている
公開日:2023年3月1日
  • 鍵いくつ外せば春になりますか
  • 記念樹に満たされている余白
  • 陽を浴びて少ぅし螺子を弛ませる
公開日:2023年2月1日
  • 切り株に汗泛く夜を悶々と
  • あでやかに朱の盃が濡れている
  • 不覚にも一滴こぼす迷いごと
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