- 朝焼けの定位置でまた夢未遂
- 若い声無限の時が歯を見せる
- 掃き終えた今日の塵から芽吹く明日
「稲葉良岩」の作品一覧
全 40 件の作品が登録されています。
- 鹿の眼に捨てた仮面が反射する
- 朝ぼらけ生まれる前の夢を聞く
- 櫻麩で仲直りした顔ふたつ
- 名言がこっちを向いて睨んでる
- 凪の朝開花予報は闇の中
- 凍蝶の鼓動が闇で再起動
- 輪を抜けてやっと無音の領収書
- 夕焼けが空を撫でては帰らせぬ
- オレの背に白が静かにロックオン
- レノン忌に落とした夢が鳴り続く
- 窓からの街をミュートにする憂い
- 満月が圏外の夜を呼んでいる
- 穴あきの手袋からのサプライズ
- しゃがんでも背中にそっと灯る棘
- ひとり鍋ふんわり笑うスープの音
- 病室の柱に貼れり未来絵図
- 豊の秋Wi-Fi探すクロアゲハ
- 固まった話途中で柿が泣く
- 灼熱に負けたか案山子膝をつく
- 公平に二十三個を分かち合う
- 毟られた羽根を探している天使
- ひとり旅ゴールで地図が舌を噛む
- 駆け抜けた胡瓜の馬の首に汗
- 嫣然と微笑む魔女の凌霄花
- 背伸びせぬキリンを蹴った蒼い夏
- ドーナツの穴に埋まった戦争詩
- 蛇口から出るのは蛇だけになった
- つけペンのインクに過去の嘘混ぜる
- 雑巾にされた記憶を干す老後
- 極楽へ繋がっているマヨネーズ
- 掌に飢えたまんまの蚊の目玉
- 五月雨にキミは笑って塩むすび
- 席替えで無人島に移動する
- 大海を想う木魚の窪んだ目
- 風はまだ名前を付けぬ無垢の影
- 笑うしかない場で握る果し状
- 寺守の箒が掃いた円に座す
- 病窓の外はCGかもしれぬ
- マシュマロのキャッチボールが終わらない
- あの文庫手に取りのどか菜の花忌
- 検査前獏の枕を抱きしめる
- 残り火を絶やす無明の地平線
- 音もなく飛び散る声が突き刺さる
- ノラ猫の目が論破するイデア論
- 転がして丸太の皮の棘潰す
- 七面鳥ひとりで囓るイブの夜
- 決断ができぬ心の杖が要る
- 閉店の札が貼られた頭蓋骨
- ハラハラを避けて無言の行つづく
- 甘い汁たっぷり吸って歩く嘘
- 降る紅葉赤光浴びてヒーリング
- 惚れ薬メインディッシュに振りかける
- 今朝書いた文字が剥落してる夜
- 穭田の新芽に励まされて冬
- 弁当のない子増えゆく令和の世
- 煮え立つ身冷ましてくれるなると巻き
- 直角のお辞儀で焼かれている正義

