- やっかいな二人だ 砂時計止まる
- 北帰行 北ばかり向く風見鶏
- 辛夷咲く老いた私に逢いたいか
「杉山昌善」の作品一覧
全 58 件の作品が登録されています。
- 親族が空席にした俺の椅子
- 青春で上塗りをするセピア色
- 卓上の水が揺れてるゴジラ来る
- 石鹸の泡とあんたは置いてくる
- 咳の身を隠す 積乱雲の中
- 鬼が来る 隣の席は自由席
- ほどほどの愛され方や椿落つ
- 花言葉 足し算にして試歩の庭
- 無精髭 真面目な父に似ぬように
- 君を抱くLEDの明るすぎ
- 財産は進駐軍のガムの味
- 羽のばし我もトンボも展翅板
- 礼節を知る歳になり言い負ける
- カタカナを脱いで今宵はひらがなに
- 今日もまた妻にむかって正座する
- 娘の帰還 父のひまわり種シャワー
- 昼の月 私はいつも居留守です
- デンデケデケデ我が青春と君の音
- 信楽の狸だ見事切腹す
- 肩書きの取れてトマトの丸齧り
- 感電の他にしびれの無い余生
- 現住所「花の名前」を書いておく
- 門限の父乗り越えて帰る家
- カタカナを脱いで今宵はひらがなに
- お握りの中身を知ってする正座
- 安楽死 推薦状は持っている
- 進化論 疑っている尾てい骨
- 中指は礼儀正しく折り曲がる
- 玄関に置き配された姉の恋
- つながれて奴隷のごとし千羽鶴
- 血脈の重さに耐えている小枝
- 別れの日コートの衿のいくじなし
- 名画座の闇から一歩出て 真昼
- 結ばれて無色になった赤い糸
- 迷うなあ中途半端な向かい風
- 未練なし駅の名前も消えている
- その噂風船ガムで膨らます
- 疼きとや記憶の彼方 爪を切る
- 非通知の電話が疼く月曜日
- 好きだから嘘でぐるぐる巻きにする
- 流星雨すべて私の鎮魂歌
- 良い噂だけを画鋲で壁に止め
- さみしさの「浮き」が動いている深夜
- 故郷の兎はみんな花粉症
- お手軽な嘘で毎日やり過ごす
- 美しく秋刀魚を解(ほぐ)す独り飯
- 満天の星に濡れおり束ね髪
- 何人の私を売って貨車の音
- カミさんの朝礼のある日曜日
- 金木犀 飛び立つ決意風見鶏
- 淋しさの隣が空いている日記
- センターと別れ話のあるレフト
- 雷神に喉飴ひとつあげました
- コロコロと香りが変わる妻の風
- 原爆忌 おのれの影をじっと見る
- 千切られた蜥蜴の尻尾いそいそと
- 屈強な夏草と会う午後なりき

